No.18


【PC】なぜモニタはワイド画面ばかりになったのか

モニタがワイド画面ばかりになった理由

 そろそろ寿命を迎えつつある我が液晶モニタ。いざ壊れたときのことを考えて予備機を探しておこうと思い調べてみると…4:3のモニタがない! 19インチで中古で10万超えとか訳のわからない金額がついている。

 プログラムを行う人間にとっては画面は縦長の方画好ましい。ホームページを見るのだってそうだ。

 なんでこんなことになってしまったのか…ひとまず状況を調査してみた。


伝統の技、4:3

 もともとのモニタはテレビと同じ4:3だった。いわゆるスクエア型という。

 規格の名称はXGAやUXGA、懐かしのVGAなどがある。

 ちなみに自分の使っている20インチはUXGAの1600×1200ピクセル。

規格 ピクセル数
VGA 800 × 600
XGA 1024 × 768
UXGA 1600 × 1200

仕事の鬼、16:10

 コンピュータのモニタにワイドが出始めたころはこの規格が多かったと記憶している。

 規格の名称はWXGAやWSXGA、WUXGAなど先頭にWが入ってくる。

規格 ピクセル数
WXGA 1280 × 800
WXGA+ 1440 × 900
WSXGA+ 1680 × 1050
WUXGA 1920 × 1200

 なんで16:9じゃないのか。それはモニタにA4を2枚並べて(つまりA3)上下が切れないサイズだったから、と言われている。

 …ほんとかぁ?


マルチでメディアな16:9

 現在の主流は16:9のワイド画面。

 なんで16:9なんて中途半端な数値なのか。それは工業規格ではなく、人間の視野角をもとに考案された比率だから。思い出して欲しい。子供の頃から映画って横長じゃなかったか? 映画はいち早くそれを採用していたというわけだ。

 液晶パネルの消費はコンピュータのモニタだけじゃない。テレビだって同じパネルを使う。当然テレビはDVDやブルーレイの登場、デジタル放送やハイビジョン放送のおかげでワイド化が進む。

 ここで工業製品として当然の原理が働く。大量に生産される物ほど原価は安くなるのだ。

 普通のユーザーは画面が4:3だろうが16:9だろうが気にしない。だったらメーカーは原価の安い製品を作りたくなるよね?

 これが16:9が世界に蔓延した理由。まあ、原理原則に則った話なのでどうしようもないわな。

 そうそう。規格の名称は16:9になると安定しなくなる。フルハイビジョンとか4Kとか8Kとかで表記されることが多いからだ。同じ規格・名称でも、各社・製品ごとにに実際の数値が異なるというややこしいことになっているので、下記の表は参考程度にして欲しい。

規格 ピクセル数
ハイビジョン 1280 × 720
フルハイビジョン 1920 × 1080
3K 2880 × 1620
4K 3840 × 2160
5K 5120 × 2880