No.148
【雑学】古代と現代のコンクリート
なんでコロッセオとか数千年も保つの?
数十年でボロボロになる現代のコンクリート。それに対してコロッセオを代表とするローマの建築物は2,000年の時を経ても堅牢なままだ。
なんでこんなに差があるのか。其れはコンクリートの固まる化学反応の違いだった。
現代のコンクリート
現在主流として使われているコンクリートはポルトランドセメントという種類になる。
ポルトランドセメントはカルシウムを接着剤としてアルカリ性になる化学反応で硬化する。工業的に大量生産できて硬化も速いので使い勝手が良い。
その反面、アルカリ性のため大気中の雨水や二酸化炭素により徐々に中性化されてしまい、結果として強度を失っていってしまう。
古代のコンクリート
古代のコンクリートの代表はローマのコンクリート、ローマン・コンクリートだろう。
ローマン・コンクリートはアルミニウムを接着剤とした珪酸の重合体(ポリマー)であり、堆積岩のような堅牢な構造になっている。硬化反応はゆっくりと進行していくため固まるまでに時間がかかる。
しかし、セラミックのようになったそのコンクリートは二酸化炭素による腐食にめっぽう強い。それは古代ローマの数々の建築物が示しているとおりだ。