No.10


【ネット決済】PayPalでの決済

PayPalでの決済

 手数料3.6%+40円、固定費用無しとどう考えても便利な PayPal 決済。加えて海外での実績は十分。

※2016年1月末現在の情報


日本で普及してない理由

 とにかく日本語の情報が少ない。公式サイトの事例はシステム屋にとって意味をなしておらず、手がかりは個人の BLOG くらい。英語の情報はあると思われる(未確認)けど、これでは気軽に実装などは夢のまた夢だ。


決済手数料

 一決済あたり 3.6% + 40円

 月間30万を超え続ける場合は申請することで PayPalマーチャントレート にアップグレードできる。

月間販売の受取り総額 取引あたりの手数料
¥0 JPY - ¥300,000 JPY 3.6% + ¥40 JPY
¥300,001 JPY - ¥1,000,000 JPY 3.4% + ¥40 JPY
¥1,000,001 JPY - ¥10,000,000 JPY 3.2% + ¥40 JPY
¥10,000,000 JPY 2.9% + ¥40 JPY

参考 公式サイトの決済手数料ページ


画面周り

 通常の実装では必ず PayPal の画面が表示されてしまう。これは決済処理本体が PayPal で行われるため。PayPal Mobile SDK を用いて native でのコード(AndroidならJava、iOSならobjective-C)を記述した場合のみ画面を表示させないことが可能なようだ。


決済時に必要な情報

 PayPal の会員登録を行わなくてもクレジットカード決済は可能。入力項目としては以下。スキップできる項目があるのかは現状確認できなかった。

  • 名前
  • 住所
  • クレジットカード情報
  • メールアドレス
  • 電話番号

 非会員は決済時に PayPay 会員として登録するかを確認される。登録すると次回以降はログインして情報入力無しに購入できる。

 なお、PayPal の有料オプションとして「非会員には決済を行わせない」「ログインすらスキップして即購入(エクスプレスチェックアウト〔後述〕の有料オプション)」などもある模様。


決済の種類(WEB経由)

 WEBから用いる場合の主な決済方法は下記4種類。

参考 公式サイトの決済種別ページ

①ウェブペイメントスタンダード
  1. PayPal の画面から商品情報を登録して PayPal へのリンクボタンを作成する。

  2. ECサイトにてボタンをクリックすると PayPal へ遷移して各種情報を入力、決済を行う。

  3. 決済が完了するとECサイトに戻る。

②エクスプレスペイメント(API)

 API と言っているが、一般的な意味として使われる「バックエンドで処理できる」という意味ではない。

 前述のウェブペイメントスタンダードのように PayPal への事前の登録無しに、ECサイト側で自由に PayPal 決済を行うことが出来る、という仕組み。API は PayPal への金額通知や通信の安全性確保に使われるだけ。

 そのため、購入者の手順はウェブペイメントスタンダードと同じ。

  1. PayPal の画面から商品情報を登録して PayPal へのリンクボタンを作成する。

  2. ECサイトにてボタンをクリックすると PayPal へ遷移して各種情報を入力、決済を行う。

  3. 決済が完了するとECサイトに戻る。

③ウェブペイメントプラス(参考)

 ウェブペイメントスタンダードと同じだが、PayPal 側の画面をECサイト側の画面のように変更できる。

 月額3000円。利用には審査が必要。

④請求書ツール(参考)

 管理画面から金額などを入力して、入金画面へのリンクを含めたメールを送ることが出来る。

 主に個人間売買用か。


決済の種類(アプリ)

 AndroidやiOSのアプリからWEBから用いる場合の主な決済方法は下記のとおり。

参考 公式サイトのアプリ内決済ページ

①モバイルSDK(PayPal Mobile SDK)

 PayPal Mobile SDK を用いるとアプリ内に PayPal での決済手続きを実装することができる。この方式でのみ PayPal の画面を表示させないことが可能なようだ。

 CordovaなどのHTML5ベースの開発システム、Cocos2d-xなどの2D/3D系開発システムで利用できるかは別途調査が必要。