No.455


【圧縮】映像エンコード覚え書き・2024改訂版【符号化】

エンコード戦争は終焉に向かったか…

前回

 前回のメモから大きな変化があったので更新。
 AV1の覇権がほぼ確立されたと思われる。

※2024/2時点の情報


何が変わったのか

 ここ2年くらいでFFmpegに大きな変化がふたつあった。

 これによりAV1のエンコードが、AV1用ハードウェアエンコードチップがなくても実用可能な時間になった。

 自分の環境でもエンコードが できる ようになったのでさっそく実験。
 以前は終わる気配が無かったので、雲泥の差だ。


その前に結論的メモ

 昔の映像など(アナログ時代のTV録画など)を保存する場合はAV1のデフォルト(preset=10)でいいと思う。
 圧縮速度も速いし、画質優先(preset=6)との違いは正直わからなかった。
 再生時に多少CPUパワーを使うけどTVサイズならたいした重さではないし、のちのちハードウェア支援が行われるような環境になると思われるので。


圧縮率

 ある画質のH.264を1とするファイルサイズ。

 ビットレートをこの分小さくしても画質が保たれる、と考えてOK。

AV1 > H.265/HEVC ≒ VP9 > H.264 ≒ VP8 > MPEG2
0.3   0.5                 1.0            2.0
エンコード方式 ファイルサイズ
MPEG2 2.0
H.264 1.0
H.265 / HEVC 0.5
AV1 0.3

圧縮時間

 H.264のエンコード時間を1とした時間。
 AV1も速度重視のpreset(= 6)なら充分にデータ保管用のエンコードとて役に立つと言える。

 テストにはWindows版FFmpeg6.1を使用。
 参考までに Core i5 クラスでH.264のエンコードは動画時間の半分くらいだった。

AV1 > H.265 > HEVC > H.264 > MPEG2
2.0   2.0   1.0    1.0     不明
16.0
エンコード方式 圧縮時間
MPEG2 -
H.264 1.0
H.265 2.0
AV1(preset10:速度優先) 2.0
AV1(preset6:画質優先) 16.0